2008/11/24 (Mon) 本:『古今亭志ん生/志ん生芸談』

…なんかバイオリズムがまたドン下がってる。

ちょっと気を抜くと、ロープの切れた宇宙飛行士みたいに、
宇宙の果てに一人ぼっちで吸い込まれてしまうよう。
そんな今日この頃、古今亭志ん生の『志ん生芸談』を読んでます。

師匠が蚊とナメクジが大量発生する本所の長屋に住んでいたとき、蚊帳を売りに来た男がいて。
10円札と間違えてルーブル紙幣で払ってしまったところ、蚊帳は断ち屑だったのだけど、
相手だってこちらをダマしてるから、互いに文句も言えない、っていうエピソードがあって。
それが何度か出てくるんだけど、毎回微妙に話が違うのだ、これが(笑)。
そんな適当さや破天荒さも含めて、志ん生師匠は、つくづく粋でチャーミングでかわいらしい。
志ん生という存在がいる(…正確には「いた」だけど)っていうだけで、嬉しくて元気が出てくる。

ちょっとこの本から、一部引用

 あたしなんぞも、戦争の時なんかは、爆弾やなんか落とされたって、ナニ、死ぬのは仕様がねえんだ、どうせ寿命なんだから。だけど自分で死ぬということはいやだっていうんだ。どんな苦しくても、自分で死ぬのはいやだ。向こうが殺すんだから、殺されるのは仕様がねえっていうんだ。
 だけども、寿命というそれだけあるものを自分で縮めることはないじゃないか。事故があって死ぬのは、こりゃ、自分の責任じゃない。新聞やなんかで、親子心中とか、よく見るけどね、死ぬってことはないよ、生きてればまた、何とかなるんだよね。
(46頁)

…あと、飛行機に乗るのが嫌いな理由について

 人間てえものは、高い所を飛んで行くというふうに出来てるもんじゃない。人間てえものは、地面の上を歩いていくように出来てる。鳥は高いところを飛ぶように出来てる。もし鳥が高いところを飛ばないで、地面のところを歩いていたら踏みつぶされるか、捕まえられちゃうよ、こりゃァ(笑)。(208頁)

今日は、師匠の落語を聴きながら眠ろう。

志ん生芸談志ん生芸談
(2006/07/14)
古今亭 志ん生

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…志ん朝が志ん生について語っている、ものすごく素敵なインタビューを発見。
と言うか、志ん朝という人は、男の僕でもリアルにウットリしてしまうのだ…。

| trackback(0) | comment(0) | 22:23 |


2008/11/23 (Sun) 自作詩:『(とても純粋な)死体の世界』

『(とても純粋な)死体の世界』

美しいカーブを描く白い骨
死体のように乾いた透明な純粋
死ぬまで裏切らない僕の中の悲しい友達に
僕は何度も何度も頬ずりを繰り返す

たった一度だけ延ばした手は
心ないチェインソウに切り落とされた
全ての蛍はその夜、この街から消えたよ
溢れ出した血はアスファルトから染み込んで
全ての大地を赤灰色に染めてしまった
そこから芽吹く草花は生まれた瞬間に死んでいる
死んだまま育って灰の花で空を埋め尽くして
死の灰を僕の肺臓に延々と送り込む

そうさ 僕は死んでいる 僕の世界は死んでいる
僕は死体の僕と死ぬまで甘美な愛撫を繰り返すんだ

ここはマルクスやストレートエッジだって
薄紅に色づく禁欲と整然の世界
僕以外生きられないとても純粋な死体の世界
誰もお呼びじゃないさ 誰も…

美しいカーブを描く白い骨
僕は何度も何度も何度も何度も頬ずりを繰り返す

自作詩 その他 | trackback(0) | comment(0) | 23:19 |


2008/11/22 (Sat) 11月の休日風景

寒いなあ…。

今日は電気グルーヴのライブに行きたくて休みをとったものの、
結局チケットが入手できなかったので、ぽっかりと穴の空いてしまった休み。
ただ、ちょっとしたイベントがあったので朝から街まで。
街路樹とか、クリスマスツリーとか、宇宙まで垂直に続くような青い空とか、
通り過ぎる人、立ち止まる人、ベンチに座る人。
何だか、そういう全てがおりなす風景が、素直に良いなって思った。
天邪鬼なエトランゼだから、そう思う自分が恥ずかしくもあったけど(苦笑)。
イヤフォンではずっと、ルー・リードのベスト盤『思考と象徴のはざまで1』を聴いていた。
最近、10年ぶりくらいにルー・リードブームな私(笑)。
ルー・リードの冷めた乾いたサウンドは、冬の街では逆に暖かい。

あとは、銀行に行ったり、図書館に行ったり、牛丼屋で昼食を済ませたり、
行きつけの中古レコード屋に行ったり、タワレコに行ったり。

図書館では普通に本やCDを借りたり、数ヶ月前に観た
舟越桂という彫刻家の展覧会の写真集が新刊のところに置いてあったので眺める。
その美術館の学芸員の人か何かの解説を読みながら見ていたら、
何だかとても素晴らしい展覧会だったように思えてきたのだけど、
その場ではそんなでもなかった記憶があるから、情報って人を狂わすよね、って思う。
いや、記憶って人を狂わすよね、かもしらん。
いずれにしても、感覚って、知識によって増幅される部分もかなりある訳だから、
今更ながら良かったように思える事も、それはそれで嘘ではないのだろう、とか思ったり。

中古レコード屋では今更ながらPORTISHEADの『ROSELAND NYC LIVE』を購入。
タワレコでは、blondie plastic wagonのアルバムが欲しかったのだけど、
パッと見る限りでは置いてないみたいだったので残念。
時間がなかったので、店員にも聞けなかったし、チョチョイとしか見れなかったのだけど。

そんなこんなの2008年11月22日の休日風景。

Between Thought and Expression: The Lou Reed AnthologyBetween Thought and Expression: The Lou Reed Anthology
(1992/04/14)
Lou Reed

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ひねもす | trackback(0) | comment(0) | 00:34 |


2008/11/20 (Thu) マッキーの新譜、とか

寒いなあ…。

今日は、マッキーの『Personal Soundtracks』を聴いた。
即効性は前作の方がある気がするけど、
でも何より、ジャケットも含め、初期マッキーの匂いと言うか、
ストーヴを焚いた部屋のようなほわんとした感覚があったり、
単純に、ラヴソング的な要素が復活しているのが嬉しい。
一曲目とか、ある種マッキーの所信表明的な感すらあるし。
“君の後ろ姿”とかさ…、まあ、何て言うか、そりゃ、グッと来ちまいますよ…。
最近はそういう気分も、ありがたいことに少し枯れ気味だけど。ハハハ…。
そして、2008年のアンセム“WE LOVE YOU.”。
マッキーの言うところの「ライフソング」のひとつの完成形だと思う、これは。
だって本気で励まされるもん!!サビの歌詞とかで思わず泣いちゃうもん!!
こんな僕でも生きてて良いっすか?世界は僕を許してくれてるんすか?って(笑)。
あと、知らなかったのだけど“Merry-go-round”という曲は名曲ですな…。
「まだ乗っていたい回転木馬」という、これぞ、マッキーの真骨頂的な世界観。
こんなリアルサイズでサビしいクリスマス系ソングもないでしょ…。ハハハ…。

今日は、昨日買って来た『チバユウスケ詩集』でも読みながら眠ります。
BS-hiで録画した今日の宮崎駿監督の特集は、明日か明後日にでも観よう。
今年の冬も例年通り心はどこまでも寒いけど(笑)、様々な事柄を閉じずに貪欲に吸収して、
そして、そんな全てを少しでも自分の血と肉にしてアウトプットできるように、
少しでも前に進むように、少しでも人間として許されるように、頑張って生きよう。

Personal SoundtracksPersonal Soundtracks
(2008/11/19)
槇原敬之

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音楽 | trackback(0) | comment(0) | 23:00 |


2008/11/20 (Thu) ヴァインズの来日公演中止について

ヴァインズ、来日公演中止だって…。

…以下スマッシュのサイトより引用。

本日THE VINESが、今月末に予定されておりました全ての日本公演の中止を正式に発表しました。

これは、この数ヶ月間でクレイグ・ニコルズの精神状態が著しく悪化、早急に長期間に渡る療養が必要だと判断された為です。現在のクレイグの精神状態で演奏する事は不可能で、非常に深刻な状況が心配されています。

ヘイミッシュ 、ライアン、ブラッド、バンドメンバー全員がこの事態を非常に悲しんでおり、彼等の全てのファン、友人そして家族へ、彼等の暖かいサポートにまずは心より感謝の意を表したいです。特に、今年のフジロックの出演時に受けた歓迎はバンド自身、これまでのキャリアの中でも最も素晴らしい経験でした。

以下、ヘイミッシュより。
「ショーを楽しみにチケットを買ってくれたファンの皆さん、THE VINESを代表して今回のツアーをキャンセルしなければならなくなった事をここに深くお詫び申し上げます。僕たちも大好きな日本のファンのみんなに会いたくて、今回の日本ツアーをとても楽しみにしていたので本当に残念でなりません。」
「夏の来日はまさしく僕らのキャリアの中でのハイライトでした。今年さらに今回の来日で出来るだけ多くのファンと出会い、日本をもっともっと楽しみたかったのですが、それが出来ず非常に残念です」

バンドメンバーおよびクレイグの家族は、このセンシティブな問題を非常に深刻に受け止めており、今回の事態に関して、この声明文が彼らの唯一正式なコメントとなります。

Thankyou


リアルにショックだ…。
ここだけの話、いくらか定価より上乗せで入手したので、それも(苦笑)だけど、
それより、やっとザ・ヴァインズというバンドが復活したと思った矢先だっただけにな…。
でも、その事の残念さよりも、今後、クレイグさんがどうなってしまうか心配だ…。
ロック音楽というのは、今にも壊れそうな人によってギリギリのラインで鳴らされるとき、
とてつもない力になり得る。極端な話、表現者の不幸こそが、受けとる側の幸福になる訳で。
勿論、それによって表現者は命を繋げとめている側面もあって、一概に不幸とは言えないけど、
ロック音楽の存在の根本には、そういうパラドックスが存在することは絶対的に否めない。
でも、クレイグさんのような人を見ると、改めてそれは犠牲の上に成立ってるのだという事を、
まざまざと感じさせられて、複雑な気持ちになる。何だかとても悲しくて、リアルに泣きそうだ…。
とにかく、クレイグさんには生き続けて欲しいよ…。

音楽 | trackback(0) | comment(0) | 00:41 |


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